WAmazing、新たに2.4億円の資金調達を実施累計調達額は31.4億円に

　訪日外国人旅行者向け観光プラットフォームサービスを展開するWAmazing(東京都台東区、加藤史子CEO)は2023年4月5日、複数の事業会社や地方銀行を引受先とする第三者割当増資により、シリーズC2ndクローズにて総額2.4億円の資金調達を実施したと発表した。今回の資金調達により同社の累計調達額は、シリーズCラウンド累計6.1億円、創業2016年7月来累計31.4億円となる。

WAmazing経営メンバー(左からCOO、CTO、CEO、CFO))

■資金調達の背景と目的

　昨年10月11日から水際対策の大幅緩和以降、訪日外国人数(インバウンド)は2023年2月147万人(2019年同月比56.6％)とインバウンド需要が本格回復しております。これを受けて当社運営のOTA取扱高は2023年1月は2020年1月比2.2倍、自社メディア(訪日旅行者向け多言語での観光ガイドメディア)の月間利用者数(UU数)は2023年1月は2020年1月比3.5倍、インバウンド会員数は2023年1月末40万人突破と、約2年半続いたインバウンド危機を乗り越え、市場全体の需要回復を大幅に上回り成長が加速しております。

　コロナ禍前に立ち上げたOTA事業の再拡大に加えて、コロナ禍を受け2020年4月に開始した地域観光DX事業の2022年度受注件数は前年度比2.3倍、累計受注額約10億円に拡大、さらに、2022年11月より「第三の矢」として訪日マーケティグパートナー事業を新たに立ち上げるなど、人材採用とともに成長資金の確保が急務となっているため、昨年9月シリーズC1stクローズに続き今回2ndクローズを実施しました。

　成長資金に加えて、インバウンドの取り込みを強化したい事業会社との戦略的な資本業務提携を推進、インバウンドによる地域活性化を図る地方銀行と連携することで、オールジャパン体制で成長を加速させてまいります。

■本ラウンドにおける投資家(順不同)

・株式会社サンケイビル

・パーソルベンチャーパートナーズ合同会社

・肥銀ベンチャー2号投資事業有限責任組合(肥後銀行)

・しがぎん地方創生SDファンド投資事業有限責任組合(滋賀銀行)

・ごうぎんキャピタル5号投資事業有限責任組合

・中国電力株式会社

■引受先コメント(出資目的)

●株式会社サンケイビル　上席執行役員　阿部敏則氏

　弊社はフジ・メディア・ホールディングス傘下の中核企業として、オフィスや住宅、ホテル、物流施設等の開発を手掛ける総合不動産デベロッパーです。グループ会社のグランビスタホテル＆リゾートではホテル運営に加えて、鴨川シーワールドなどの水族館運営も手掛けており、観光事業にも力を入れております。観光業界がコロナ禍から急速に回復する中、WAmazingの、訪日外国人と日本各地を繋ぐサービスの緻密さと企画提案力に共感し、出資させていただきました。今後は同社と連携し日本の観光業界の成長に寄与して参りたいと考えております。

●パーソルベンチャーパートナーズ合同会社　代表パートナー　加藤丈幸氏

　WAmazingの資金調達ラウンドに参加させていただくことになり、大変嬉しく思っています。長かったコロナ鎖国を経て、今後大爆発が予想されるインバウンド需要は、日本経済においてますます重要な位置づけになると考えています。そんな中、インバウンド周辺の業界は、コロナ禍で限りなくゼロまでリセットされてしまった体制の再構築を急ピッチで進めている状況です。WAmazingは、これらの課題を解決する牽引役となり、インバウンド産業の成長とともに、大きく躍進していく会社になっていくと信じています。パーソルも人手不足に代表される業界の課題に、一緒に向きあっていきたいと考えています。

●肥銀ベンチャー2号投資事業有限責任組合(肥後銀行)

肥銀キャピタル株式会社　創業支援グループ　マネージャー　平尾大地氏

　この度は、WAmazing様とご縁を頂けたこと改めて感謝申し上げます。海外から日本に訪れていただき、地域の食や自然や文化を体験してもらうことは、インバウンド消費による経済的なリターンだけにとどまらず、異文化交流の観点でも非常に重要であると考えます。新型コロナにも負けず、地域創生に対する加藤社長の熱い姿勢とこれまでの取り組みに共感しご出資させていただきました。観光の切り口から地方創生に貢献できるよう、観光業をはじめとする事業者のご紹介など非金融面からもサポートさせていただきます。どうぞよろしくお願いします！

●しがぎん地方創生SDファンド投資事業有限責任組合(滋賀銀行)

クオンタムリープ・キャピタルパートナーズ株式会社　代表パートナー　小間裕康氏

　当ファンドは、ポストコロナにおける経済発展において、地方創生を重要なファクターとして考え、今後の成長が期待されるベンチャー企業や、革新的なビジネスモデルによって成長を目指す企業に投資を行っています。WAmazingの先進的な取り組みと、良質なプラットフォームは、今後拡大するインバウンド・マーケットに対して地方の魅力を発信できる場になると感じています。当社ネットワークを活用し、地方創生につながる高付加価値なサービスの充実にも協力していきたいと考えています。

●ごうぎんキャピタル5号投資事業有限責任組合

ごうぎんキャピタル株式会社　シニアマネージャー　遠藤和希氏

　WAmazingの魅力は宿泊施設、交通機関、アクティビティ施設等のオンライン旅行予約から免税オンラインショッピングサービス等、総合的なサービスをワンストップで訪日個人旅行者へ提供し、日本の隅々までインバウンド消費を行き渡らせることが可能な点と考え、更なる業績伸長を期待し出資を決めました。今後、地方の観光関連産業との連携可能性を追求するなど地域活性化の観点からも山陰合同銀行グループのネットワークを活用してサポートしていきたいと考えております。

●中国電力株式会社　経営企画部門　エネルギア創造ラボ長　岡成健司氏

　WAmazingは日本各地の特色ある観光コンテンツを取り扱っており、中華圏を中心とした訪日外国人旅行者のニーズに応え、今後大きく広がるインバウンド市場の中で主要プレイヤーのひとつとなりうると考えています。中国地方では訪日外国人旅行者の宿泊や消費額が相対的に低いという課題を抱えており、同社の事業は地域の活性化にもつながると考え、出資させていただきました。今後、当社のネットワークを活用し、地域の自治体や事業者等との連携をサポートさせていただき、WAmazingとともにインバウンドによる地域活性化を盛り上げていきたいと考えています。

■with／afterコロナ時代の観光立国日本の実現に向けて

～WAmazing代表　加藤史子メッセージ～

　日本政府は2030年にインバウンド旅行者を6,000万人を迎える目標を掲げ、その時点でのインバウンド旅行者による国内消費額を15兆円に増やすことを目指しています。これはコロナ禍前の2019年におけるインバウンド旅行者数3,188万人、国内消費額4.8兆円に対し、人数で約2倍弱、単価で約3倍強の伸びを見込むものです。WAmazingは、インバウンド旅行者と日本各地の観光資源をマッチングするプラットフォームとして、魅力的な観光商品・サービスをもつ地域事業者の情報をオンラインで提供。さらに、訪日個人旅行者が予約や決済ができるインバウンド旅行者のためのワンストッププラットフォームサービスをつくりあげ、インバウンド消費による地方創生と真の観光立国日本の実現に向けて、邁進してまいります。

■WAmazingについて

　WAmazingは2016年7月創業の訪日外国人旅行者向け観光プラットフォームサービスを展開するスタートアップ企業。オンライン(WEB、App、WeChat)にて、訪日観光における5大消費(宿泊・観光体験・買い物・交通・飲食)の一元的な旅行予約手配を提供(OTA事業)。国際線定期便就航がある日本国内23空港において無料SIM配布端末を設置し、無料SIMカードを提供し会員を拡大。主なサービス提供地域は台湾、香港、中国に加え、東南アジア諸国、オーストラリア。OTA事業を基点に、地域観光DX事業、訪日マーケティングパートナー事業の3本柱で事業間のシナジー効果により成長が加速していくビジネスモデルを構築し、創業来7期連続で増収・成長中。

■WAmazing提供サービス

(1)OTA事業(オンライントラベルエージェント)

※以下は一例として中国語台湾繁体字版サービス

・WAmazing Discover(訪日旅行者向け多言語での観光ガイド)

https://tw.wamazing.com/media/

・WAmazing Stay(訪日旅行者向け天然温泉宿泊施設特化型予約サービス)

https://tw.wamazing.com/yado/onsen

・WAmazing Shop(訪日旅行者向け免税オンラインショッピングサービス)

https://tw.wamazing.com/kaimono/

・WAmazing Transport(訪日旅行者向け交通チケット購入サービス)

https://tw.wamazing.com/ticket/

・WAmazing Play(訪日旅行者向けアクティビティ予約サービス)